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TSUKAMOTO's 02page

NO.4<1000MIGLIA(報告その1>
147 TSUKAMOTO-TSUKAMOTO PANHARD DYNA 1952 GIAPPONE
02乗りがミッレミリアに参戦。完走する!!
(Special thanks 塚本)Since1999/05/13 Ver.Up.1999/05/16
写真は、1998/09/22 MILLE MIGLIA LEGEND

in TWIN RING MOTEGIのときのモノです。


ども、塚本です。最初はどうなることやらと思っていたミッレですが、なんとか完走できて満足です。
ですがやはり50馬力のパナールはツラかったですね。
峠はブガッティ・ターン(戦前のブガッティみたいに身体でステアリングを回す)をしないと曲がらないし、登ってくれないのです。
いつかはチシタリア202ヌヴォラーリあたりで出場したいですね。

さて今年のミッレミリア、出場台数は約370台、その中にはホセ・カレーラス、ダスティン・ホフマン、レーサーではシューマッハ、スターリング・モス、ヨッヘン・マスなんかが出ていました。
堺マチャアキは舞台のため、出場は来年のようです。
コースは御存じブレシア〜ローマ〜ブレシアの1000マイル、1600キロで、途中有名な街ではマントヴァ、フェラーラ、ラヴェンナ、サンマリノ、ペルージア、アッシジ、シエナ、フィレンツェ、ボローニャ、モデナ、パルマといった街を通過しました。

とにかくイタリア全土を挙げのお祭りといった感じで、何処へ行っても熱烈な歓迎を受けました。
それはもう小さい子供から老人、はたまた街のパンク野郎まで手を振ってくれたり、親指を立てて応援してくれます。
私も手を振ったり、女性には投げキッスで挨拶します。クルマが小さくてカワイイパナールだったのも受けたんじゃないかと思います。
また、なんといっても警察やカラビニエリ(憲兵)の協力で、スピード制限や法律は一切ムシですので、みんなムチャクチャ飛ばすのです。
もっとも我々のパナールは最高で110キロほどしか出ませんが、フェラーリやメルセデスがカッ飛んで行くのを見るのは爽快です。
レーシングカーの本来の姿を見たような気がします。

ミッレといえば雨が降るのはジンクスですが、今年は天気に恵まれた方だと思いますね。
ローマの手前で雨に降られた程度で、日中は暑くて脱水症状になるほどで、常にミネラルウォーターを大量に積んでいました。
パナールは空冷エンジンですので水温は関係無いのですが、途中油温が上がってオーバーヒートで立ち往生しました。
ローマ近くのテルミニーロ山ではまだ1メートルほど雪が積もっていました。屋根ありのクルマでも大変なのに、バルケッタはもっと大変なんでしょうけどね。

ミッレの楽しみはレースだけではなく、人との出会いもあるのです。
ミッレの難所フータ・ラティコーザ峠を越えて休憩してると、毎年イセッタで参加している紳士が声を掛けてくれました。
「アクセルを床まで踏んでいるのに全然登ってくれないんだ」と言っていました。私も02に乗っている等話をしました。
また、2日目の朝、フェラーラのチェックポイントで、我々の前にいたシルバーの見たこともないバルケッタのオーナーが話し掛けてきました。
「これはパナール・ディナですね。実は私も・・・」なんと、関西版カーセンサーの表紙を飾った、もう一台のパナールのオーナーでした。
「日本の雑誌で拝見しましたよ」と言うと喜んでいました。
他にもランチア・アプリリアで参加のイタリア人夫妻、ドイツからメルセデス300SLで参加の夫妻などとも知り合いになりました。
毎年ミッレに一人でアメリカから参加している、有名なシルビア・オベルティ嬢とも話す機会がありました。
彼女は日本版ミッレにも参加していて、私も以前からメールを交換していましたが、実際会うのは初めてでした。
レース後、しばらく話していたのですが、シアタに乗る彼女は「ちょっとエンジンに問題があってね、壊したくなかったから今年は途中でリタイアしたわ。
今度はもっと大きなエンジンのクルマが欲しいわね」と語っていました。

一番感動したのは、最終日、ゴール間近、ブレシアに向かうストラーダで途中ガソリンスタンドに寄った時です。
近くの住民がスタンドで宴会を開いていたのですが、そこに我々のクルマが入ると、ワッと一瞬で何重にも人垣ができて大歓迎されてしまいました。
「酒のんでけ」とか、「ピザ食べない?」とか「一緒に写真に入ってくれ」とか。
いや、先を急ぐから、と言っても多勢に無勢、結局しばらく飲み食いしてしまいました。
先ほども書きましたが、老若男女全ての人が毎年このレースを見て応援することを楽しみにしているようで、イタリア、というかヨーロッパではクルマは文化なんだなあと感じました。

そしてゴール。大歓声の中、テレビのレポーターに一台づつ紹介をうけて一言インタビューがあります。
私は「ようやく我々の夢がかないました。また来年も出ますので、また会いましょう」という言葉で、今年のミッレを締めくくりました。
これは、一度やったらハマりますよ。というわけで、来年もパナールで参加いたします!

途中、2台の02を見ました。
一台は白のツーリングで、もう一台は白の丸テールでした
レースでは原則として、サポートカーをつけることになっていますが、恐らく2台の02もどこかのチームのサポートなのでしょう。
道で私が指をさして「あ、02だ!」と言ったら、どうやら相手も気付いたらしく、その後道で見かけると挨拶してくれました。
メルセデス社とBMW社は、本社から大量のサポートカーを導入してのフルワークス体制でした。
ちなみに我々のサポートカーは、名古屋の自動車博物館館長O氏(ミッレには毎年チシタリア202CMMで参加されている)が、雑誌の取材のためにアルファ本社から借り出した最新アルファ166でした。
164よりも広くて快適なクルマでした。

と、書いてきましたが、レースの魅力を文章にするのは些か難しいです。
これは実際見ていただくのが一番分かりやすいと思います。
うわさでは、今年のミッレは、日本ではNHKで放送されるそうです。
また、イタリアのテレビ局とフジテレビが提携しているようなので(イタリアのレポーターがフジテレビのジャケットを着ていたので聞いてみた)、フジでもやるかもしれません。
どうやら関東では、「世界の車窓から」や「食いしん坊万歳」みたいな5分の番組で「ミッレミリアの車達」という番組があるそうですけど、私は見たことがありません。
まだやっているのでしょうかね?
自分の宣伝みたいで恐縮ですが、日本から参加した名古屋のO氏、三鷹のI夫妻、そして我々塚本組の追跡取材が近く「ゴールド」誌に載るので、目を通していただければ幸いです。
また、「太陽」誌には、名古屋のO氏が、ミッレとアルファ166の感想を書くそうです。

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